Release 〜ココロを解放するWebマガジン〜

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不安が強すぎて体調を崩している場合の対処法(全般性不安障害)

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

今日は「不安が常に自分につきまとっており、体調に影響している」という場合の対処方法についてご紹介したいと思います。

 

1、不安が強すぎる方とは

 前回、このようなブログを書きました。

 

この中では対処可能な不安と向き合い、不安からココロを解放しましょうとご紹介しました。

 

参考記事

関連記事:「不安」から解放されるために必要な考え方

releasejapan.hatenablog.jp

 

不安というのは誰しもが持つ感情で、不安を感じること自体には全く問題ありません。

ただし、不安な感情が数ヶ月にもわたり継続していたり、不安が強すぎて体調不良に陥る方が稀にいます。

 

何にでも一生懸命で、しっかりやらなきゃ。と考える責任感の強い方や、先の事が容易に想像できる思考力と感性の豊かな方に表れるケースがあります。

 

こうした方々は「出かける時に鍵をちゃんと閉めただろうか」「この帰り道に交通事故に遭うのではないか」といった自分の身の回りの出来事から、「出かけていった家族が事件に巻き込まれるのではないか」「家族の会社が倒産するではないか」など家族のこと、「今日にも社会的な大事件が起るのではないか」といった大きな事柄に対しても不安を抱きます。

 

これらの不安に根拠があるのかといえばそうではなく、ただ漠然と最悪の事態を想像して不安を掻き立てられてしまうのが特徴です。

 

そして、常に不安な状態が持続することによって睡眠不足や集中力の不足、目まいや動悸や頭痛に悩まされます。こういった状態は一般的な心配性と異なり全般性不安障害と呼ばれる病気の可能性があります。

この場合、判断のポイントとなるのは心配しすぎていると自分で理解できていても、それを制御できないという状況であるか否かで、自分で「心配しすぎだからこれ以上不安になるのはやめよう」と考えて辞められるかどうかがポイントです。

ここまで不安が強くなると、カウンセラーによるカウンセリングではなく、病院に行って本格的に治療を受ける必要があります。

 

2、全般性不安障害への対処法

全般性不安障害心療内科で治療します。

心療内科での治療といっても、それまで精神的な問題で病院に行ったことが無い人にとっては想像がつかないかもしれません。

 

心療内科では心理療法」と薬物療法という2つの方法で治療を行います。

 

心理療法は様々な方法(技法といいます)によって治療を行います。代表的な技法として認知行動療法が挙げられます。

 

認知行動療法は「出来事に対する自分のココロの捉え方を変える」という技法です。私も非常に興味を持っている分野ですが、何か出来事が起こった時にそれをどう捉えるか。その捉え方を変えていく技法です。

 

例えば冒頭の事例に挙げた「鍵を掛け忘れたか不安」ではなく「鍵はきっと掛っているから大丈夫」と捉えられるように少しずつ出来事に対する捉え方を変えていきます。

 

捉え方を変え、行動が変わることで不安からココロを解放していくことが認知行動療法の目的です。

 

 

一方。薬物療法は文字通り、薬を飲んでココロの不安を取り除いていきます。

 

全般性不安障害に対しては抗不安薬という薬を使用します。これは、不安を感じる時に活発化する脳の神経の動きを抑え、不安を抑える薬です。

 

抗不安薬には数時間程度の短期間の効果を発揮するものから100時間近く効果が持続するものまで、様々な種類が存在します。

 

これらを適切に使用することで不安が抑えられた効果を実感し、心理療法を受けるモチベーションを上げること等に繋げていきます。

 

しかし抗不安薬は副作用として眠気や依存症が感じられるので、症状が軽微な場合には漢方を処方する場合もあります。

 

こうして心理療法薬物療法を併用して不安を取り除いていくことが主な治療となります。

 

性格を変えるためには治療には時間が必要ですが、ココロの捉え方を変えることで不安から解放されることができればきっとより良い自分に生まれ変わることができます。

 

もし全般性不安障害なのでは無いか。と感じても漠然と不安に思うことなく「これは対処可能な不安だ」と考え、「治療に臨む」というアクションを起こしてみてください。

 

前向きに生きるあなたを、いつも応援しています!

 

それではまた、お会いしましょう!

 

<今日の名言>

いいかい、怖かったら怖いほど、逆にそこに飛び込むんだ。

*1

 

 

 

*1:岡本太郎 日本の芸術家