「不安」から解放されるために必要な考え方
こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。
あなたが不安やイライラからココロを解放できる人生を送って欲しいと心の底から願っています。
1、不安って何だ
でも、そもそも不安って何だって考えた事はありますか??
「不安」という言葉自体は誰でも当たり前に使っている言葉ですが、その意味を理解して使っている人が意外と少ないのではないか?と思って記事にしてみました。(かく言う私も、人のココロについて勉強するまで不安の正体に気づかずに使っていました)
不安とは「漠然とココロがモヤモヤし、落ち着かない状況」を指します。
不安というのはこのようなココロの方程式から成り立っていると考えています。
(対象の大きさ-対処法の有無)× 予想される損害・不利益 = 不安
人は多かれ少なかれ不安を抱くものですが、不安の大きさは自分がどれだけ損害や不利益を受けるかによって変わってきます。
そして、不安を抱く対象(相手)が明確であるかないか、対処が可能か否かによっても大きく変化します。対象が明確で対処がしっかりなされていれば、そもそも損害や不利益が発生しない。と考えることができれば不安は解消します。
このココロの方程式は不安の構造を理解し、対処法を見つけることで不安を取り除くための方程式です。
2、対処可能な不安からの解放
上記の通り、不安を抱くためにはまず対象が必要です。
不安を抱く対象は友人や家族、職場の上司といった人間関係から自分の将来の経済状態や健康状態、天災や大きな事件など多種多様です。
特に最近は、凶悪事件や年金問題など自分の力で完全に対処することが難しい問題に対しても不安を抱く方々が増えています。
まずは不安を抱く対象が自分で対処可能なのかを見極めていくことが大切です。
人間関係は対処可能な場合と不可能な場合がありますが、下記例のような人間関係の場合は
<例1>
先輩との待ち合わせの時間に間に合うか不安だ
<方程式>
(厳格な先輩の性格 ー 目的地までの所要時間)× 遅れた場合の大目玉 = 時間に遅れる不安
<解決方法>
時間に余裕を持って移動する
<方程式>
(厳格な先輩の性格 ー まず遅刻しようが無い移動開始時間を設定)× 遅れた場合の大目玉 = 遅れようが無いので不安を抱く必要が無い
<方程式2>
(厳格な先輩の性格 ー 遅れそうなら事前に連絡する)× 遅れた場合の大目玉 = 事前に連絡をすることで誠意を見せ、不安を緩和させる
この例で「なぜ不安に感じるのか」という理由をもう少し掘り下げたいと思います。
<不安に感じる理由>
・先輩は時間に厳しい(対象の大きさに影響)
・時間は守るべきだと日頃から考えている(予想される損害・不利益に影響)
このように、相手の性格を理解しているからこそ「時間に間に合うか不安だ」という認識となり、時間に遅れることに対して不安感を持つのです。自分が対象の存在を大きいと感じれば感じるほど不安は大きくなります。
また、自分自身の中に「時間に遅れる=悪」という考えが強ければ強いほど「自分はダメな人間だ、こんな人間を許してくれる訳が無い」と予想される損害や不利益を過大に見積もり、より強い不安感を持つようになります。
不安を抱きやすい人は、真面目で几帳面な人や心配性の人が多いとされていますが、それは様々な社会通念や道徳観、親から教えられてきた価値観によって自分の思考が固められてしまっているからです。
これは決して悪いことではなく、不安という感情を抱きやすい性格だという自己認識を持って、不安の感情を取り除く対処術を持つことで自分の性格と上手に向き合っていくことが大切です。
上記の通り、不安を感じたらまずは「どうすれば不安が無くなるか」を考えて行動に移すことで解決していきましょう。早めに行動するもよし、相手に事前に連絡するもよし、目の前の不安に対してココロが軽くなる行動を取ることで不安を解消していきましょう。
参考までに日常生活でよく考えられる不安と、その対処法を列挙していきます。
<例2>
仕事が納期までに終わるか不安だ
<方程式>
(業務量・工程数 ー 作業量(投入可能時間)・段取り)× 未納の場合の損害 = 不安
<解決方法>
業務量に対して適切な作業時間を確保する
※「分かってるけど業務量が多すぎるんだよ!」「ギリギリで仕事振られるんだよ!」というご意見、よく分かります。その点の対処方法については別の機会にご紹介させてください。まずは不安の構造ご理解頂いて今回の目的を達成させましょう。
<例3>
喧嘩したパートナー(彼氏・彼女など)と仲直りできるか不安だ
<方程式>
(相手の存在の大きさ ー 喧嘩の原因の重大性と解決策) × 別れてしまった時の悲しみ = 不安
<解決方法>
お互いに納得できる喧嘩の解決策に合意する
※「どう考えても相手が悪いんだよ!」「そんな簡単にいくか!」というご意見、よく分かります。その点の対処方法について、怒りに対する向き合い方を改めてご紹介したいと思っています。まずは不安の構造ご理解頂いて今回の目的を達成させましょう。
<例4>
受験に合格するか不安だ
<方程式>
(受験校の合格基準点 ー 自分の点数・投入可能時間) × 不合格だった場合の人生への影響 = 不安
<解決方法>
勉強時間を確保し、自分の点数を上げる
※「そんなこと分かってる!」というご意見もあると思います。受験に対するメンタルについてもどこかでお話できればと思っています
このように、不安の対象が明確であれば対処方法は自ずと見えてくるということが理解頂ければ第1段階はクリアです。
もう一つの問題は「対処不可能な不安とどう向き合うか」です。
3、対処不可能な不安からの解放
対象が主に人間関係や自分の身近に起こっている事であれば対処は比較的容易ですが、将来の経済状態や健康、天災などは現時点での対処が難しい問題と捉えられがちです。
この場合は不安をゼロにすることは難しいかもしれません。
「いつか地震が来る」と不安を抱えていても、地震がいつ起こるかは誰にもコントロールできないので、常にその不安を抱えることになります。
しかし、それではココロが疲れてしまいますので、「前提条件」として自分に何が出来るかを考え、対処可能な高度を起こすことで不安を緩和していくことが重要です。
(対処する必要性の大きさ-対処した場合の効果)× 予想される損害・不利益 = 不安
どれだけいっても根本的な解決にはなりませんが、前向きな善後策を取ることで不安が的中した場合のショックを緩和させるために自分で行動を起こすことも大切です。
「あの時○○しておけばよかった」という後悔に繋がらないようにするためにも、不安を小さくする努力をしていきましょう。
<例5>
いつ地震が起こるか不安だ
<前提条件>
・地震の発生を防ぐことはできない(対処不可能)
・しかし、被害を減らすことはできる(対処可能)
<方程式>
(耐震構造の家を建てる ー 震度9まで耐えられる)× 予想される震度は最大8.5 = 不安の緩和
<解決方法>
耐震構造の家を建てる
<例6>
マイホームを建てたが、いつ地震が起こるか不安だ
<前提条件>
・地震の発生を防ぐことはできない(対処不可能)
・既に家を建ててしまっている(対処不可能)
・しかし、被害を減らすことはできる(対処可能)
<方程式>
(家具を固定し、非常用備品の備蓄に務める ー 家族の身の安全の確保)× 地震発生時の生命財産の危機 = 不安の緩和
<解決方法>
地震に対する備えを徹底しておく
このように対処不可能な不安に対しては、前提となる対処不可能な状況を受け入れつつ、可能な限りという準備を行うしかありません。
不安なココロは様々な場面で私たちの前に現れます。
どれだけ入念に準備したとしても、不安が無くなることはない。そんな状況にも数多く遭遇します。
それでも、少しでもあなたが不安から解放されると良いなと思っています。
不安から解放されるために、ココロの仕組みを理解して自分から解決に繋がる行動を起こして頂きたいなと思います。
それでは、今日はこのあたりで。
またお会いしましょう。
<今日の名言>
人を信じよ。
しかし、その百倍も自らを信じよ。
<参考文献>
『臨床精神医学テキスト』(著:カプラン 出版:メディカルサイエンスインターナショナル)