人の生き方を左右する「コア・ビリーフ」の正体
こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。
前回は、価値観形成のプロセスについてご紹介しました。
最後には、価値観の違いから人と人が衝突しあうという話をしましたが、今回はこの価値観の違いからくる衝突がどのように生まれるのか、そして人の生き方を左右する「コア・ビリーフ」についてご紹介していきたいと思います。
1、コア・ビリーフとは?
「コア・ビリーフ」は直訳すると「核となる信念(Core belief)」とされ、一般的には「価値観・信念・思い込み・信条」という言葉で理解されています。(一瞬「ビリーブの間違いじゃ無い?」と思ったのは内緒です)
コア・ビリーフは「こうあるべきだ」「こうあらねばならない」など、自分の思考や行動を決めつけている考え方で、人々はそれぞれの観点から見るコア・ビリーフによって物事を判断します。
例えば、数日前にプロ野球の中日ドラゴンズの応援歌の歌詞に「お前」という文言があるため使用を自粛するというニュースが流れ、インターネットを中心に物議を醸しました。
この問題は「選手に対してお前と呼ぶべきではない。お前と呼ぶのは失礼だ」という考えが時代の流れにより強くなり、監督の意向もあって球団から応援団への自粛要請に繋がった事に端を発しています。
一方で「応援歌だから失礼に当たらない。自粛するべきではない」という反対の意見も数多く見られます。
この応援歌の歌詞の問題には正解はありません。ただ球団としてはよりリスクの少ない選択をした。というのが本音でしょう。ただそのリスク回避の姿勢が今回の炎上状態を生んでしまった事もまた事実です。
このように応援歌に「お前」という歌詞がついていること自体は誰から見ても同じですが、それを「良いものだ」と捉えるか「悪いものだ」と捉えるかは個人によって違ってきます。
この捉え方の違いこそ、それぞれが持っている「コア・ビリーフ」です。
2、コア・ビリーフの分類
コア・ビリーフについては学術的な記述があまり見当たらないものの、非常に興味のある分野なので今後分析を深めていきたいと思います。
そんな中で類似の心理状況でコア・ビリーフの分類に応用できるデータが無いものかと探し出し、分類してみました。
1、道徳ビリーフ:道徳や正義は守るべき
2、利他ビリーフ:相手を最優先にすべき(自分を低く評価すべき)
3、自尊ビリーフ:自分を大切にすべき
4、執着ビリーフ:自分の考えを貫くべき
5、自律ビリーフ:努力すべき・我慢すべき
6、役割ビリーフ:性別・年代等にあった言動をすべき
おおよそこの6分類に分けられると思います。
このいずれか分類の中でそれぞれが育ってきた環境での「〜べき」があり、それが叶わない状況になると怒りとなって表に現れてくるのです。
自分の持っている「〜べき」がどれだけあるかは人によって様々ですが「まぁ許せる」から「絶対許せない」まで、様々な「〜べき」があると思います。
「絶対許せない」の状況になると大きなトラブルに発展しやすいため、自分のコア・ビリーフがどこにあるのかを把握しておく必要があります。
変えたいと思っている性格があるのであれば、自分の思考を認知することから始まります。まずは「自分の〜すべき」が何なのかをいくつか書き出してみてください。
次回は自分の「コア・ビリーフ」 に気づくために必要な概念「認知心理学」についてご紹介したいと思います。
それではまた!
<今日の名言>
悩み事は次の三段階の解決策によって克服することだ。
1.まず最悪の事態を考えてみる。
2.どうしても避けられないとわかったら、あっさり覚悟を決める。
3.次いで、気を落ち着けて、事態の改善に取りかかる。