Release 〜ココロを解放するWebマガジン〜

産業カウンセラーを勉強中のハラスメントコンサルタントが心理学やハラスメント対策に関する情報をお届けします

人間の行動はスキーマによってパターン化されている?? 

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

今回は「スキーマ」についてご紹介していきます。

スキーマは心の構造であると認知療法の先駆者であるアーロン・ベックが提唱しています。

 

1、スキームとよく似た概念「スキーマ」とは?

 

スキーマはスキームという言葉とよく似ていますが、スキームは「枠組みを持った計画」、スキーマは「図式・計画」という意味です。スキームは完成した枠組みや計画を指すのに対し、スキーマは心理学や哲学、コンピュータサイエンスの一定義として取り扱われています。

 

スキーマは心理学上では「思考や判断のパターン」とされており、ある状況が発生した時に、どのように対処するかを決定したり、初めての状況に遭遇した時にもどう対処すれば良いかを推論で決定したりする事ができます。

 

例えば「電車に乗る」という行為は、初めての場合はどのように乗車券を入手してどのホームに行けば良いか、逐一確認しなければなりませんが、2回目以降は確認する機会も減ってきます。毎日乗る電車であれば1週間もすれば何の確認もせずに乗る事ができるでしょう。

 

このように慣れることによって「判断」の回数は減っていきます。

同様に、電車に乗り慣れていれば初めての路線や違う鉄道会社の路線でもおおよその乗り方を推測する事ができるため、やはり「判断」の回数は減っていきます。この慣れがスキーマの正体です。

 

 

2、4種類のスキーマ

 

スキーマは4種類に分かれており、無意識に私たちも生活する上で活用しています。

その各種類についてご紹介していきます。

 

1、自己スキーマ

自己スキーマは自分自身に対するイメージ(セルフイメージ)です。

自分が外交的だと思えば外交的に振る舞い、内向的だと思えば内向的に振舞います。人は、自分のイメージ通りの人間になっていくと言われていますが、まさに自己スキーマによって自分自身をコントロールしているといえるでしょう。

 

自分を変えたいと思う人は、まず自己スキーマを変えていかなければなりません。自己スキーマは幼少期より形成されてきた根本となるスキーマなので、他のスキーマを変えていくよりも多くの努力を必要としていきます。

思考を変化させて

 

 

2、人スキーマ

自分のこれまでの経験から、よく知らない相手の人格を類推するのが人スキーマです。

初対面の人と会う時の「第一印象」がこの人スキーマの正体と言えるでしょう。

 

相手の正体に関わらず、自分が「きっとこんな人だろう」と想像し、想像通りであれば「やっぱりそうだ」と感じ、想像を外れると「まだ正体が明らかになっていないだけだ」と構えて見てしまう。そんな認識をしてしまうのが人スキーマです。

第一印象で相手と深くコミュニケーションを避ける傾向がある方は、人スキーマを矯正することで人とのコミュニケーションが更に円滑になっていくでしょう。

 

3、事象スキーマ

世の中で起る様々な事柄に対して、どのように対応するかを類推するのが事象スキーマです。先ほど挙げた「電車に乗る」という例えも事象スキーマの一つです。

 

仕事をするのも、買い物をするのも、スポーツをするのにもいちいち悩まなくて済むのは、事象スキーマによってそれまでの経験から行うべき行動をスムーズに判断し、実行する事ができるからです。

日常生活をスムーズに進める為に必要である一方で、新たな挑戦や活動に消極的になってしまう事は自分自身の可能性を狭めてしまいます。経験したことのない事に取り組む事で自分の事象スキーマを広げていきましょう。

 

4、役割スキーマ

社会の中で生きる為には様々な役割を求められます。それをこなしているのが役割スキーマです。

年代に応じた役割や職場であれば社員としての役割、最近は反対意見が増えてきた性別による役割、地域活動やボランティアでの役割など、人は様々な役割を抱えていきています。

 

「職場での顔」「家庭での顔」という言葉がありますが、まさにこれは役割スキーマの本質を言い表していると言えるでしょう。

 

一方で、役割スキーマが環境を超えて現れるケースがあり、職場での顔を家庭に持ち込んだり地域活動に持ち込んで周囲と軋轢を生んでしまうこともあります。

「○○すべき」という決めつけは、この役割スキーマを他の人に押し付けてしまうことで発生する場合が多くあります。自分の考えを押し付けすぎないようにご注意ください。

 

 

人がスムーズに生きていく為に不可欠なスキーマですが、次回は自己スキーマの一種である早期不適応的スキーマについてご紹介していきます。それではまた!

 

 

 

<今日の名言>

自分で自分をあきらめなければ、人生に「負け」はない。

*1

 

「見る」→「感じる」の心理学。認知心理学について

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

今回は認知心理学についてご紹介していきたいと思います。

心理学には様々な流派があり、現在では四大学派と言われる力動精神医学、人間性心理学、行動理論学、システム論的家族療法のいずれかの学派に属するケースが大半です。

 

それぞれの学派は考え方や治療法も様々ですが、認知心理学は「行動理論学」に分類され、現在では主流とされている学問です。

 

1、

 

認知心理学は「ある事柄」に対して、人がどのようなプロセスで事柄を理解するかを体系的に分析し、理解する心理学です。1960年代に勃興した学派で、「入力(インプット)」→「出力(アウトプット)」というコンピュータが作動するプロセスと似ていることから普及が進みました。

 

この認知心理学から発展した認知行動療法は1976年にアメリカのアーロン・ベックにより提唱され、1990年代には日本にも広まり2000年代から一般化してきました。

 

認知心理学では以下のように、事柄(状況)があって認知(思考)、そして感情がついてくると考えられています。

 

<例>道を歩いていたら、見知らぬ人にぶつかられた

事柄(状況):知らない人にぶつかられた

認知(思考):人にぶつかるのは良くない

感情    :①腹が立つ!(怒り)

       ②転倒しなくて良かった(不安)

       ③急な出来事に驚いた(驚き)

 

この時の思考は一瞬であり、怒りを選ぶか不安を選ぶか、驚きを選ぶかは人によって異なります。また、怒りの度合いも「ムッとする」から「殴りかかる」まで人によって様々です。この時の「事柄(状況)」→「認知(思考)」→「感情」の動きは自動的に発生するので認知心理学では「自動思考」と呼ばれています。

 

この自動思考のパターンは人それぞれです。「色眼鏡で見る」という表現がありますが、自動思考はまさに色眼鏡という事が可能です。起こった事柄は誰にとっても同じですが、それをどう考え、どんな感情を持つかは人によって違うからです。

 

自動思考によって、ぶつかる度に人に殴りかかるようでは日常生活に支障をきたします。このような極端な認知の仕方を「認知の歪み(自分自身に悪影響を及ぼす認知)」といいますが、この認知の歪みを矯正していくのが「認知療法」と言われる精神療法です。また、近年増加しているうつ病への治療はこの認知療法が中心となっています。

 

認知の歪みは「感情の癖」「感情のパターン」と言い換える事が可能で、その人が長年積み重ねてきた経験に基づいた思考法です。ですから簡単に変化させることは難しく、時間をかけて矯正していく必要があります。

 

特に「早期不適応的スキーマ」と呼ばれる子供時代から植え付けられた感情のパターンがある場合は自分自身の生い立ちから見直す必要があり、修正には相当の努力が必要です。しかしこの「早期不適応的スキーマ」を見直すことは自分自身を変えていくためには不可欠な事柄であることから、次回のブログでは「スキーマ」についてご紹介していきたいと思います。

 

それではまた!

 


<今日の名言>

今この瞬間にあなたが無常の喜びを

感じていないとしたら、

理由は一つしかない。

自分が持っていないもののことを

考えているからだ。

喜びを感じられるものは、

全てあなたの手の中にあるというのに。

 

 *1

 

 

*1:アントニー・デ・メロ インドの司祭

人の生き方を左右する「コア・ビリーフ」の正体

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

前回は、価値観形成のプロセスについてご紹介しました。

releasejapan.hatenablog.jp

 

最後には、価値観の違いから人と人が衝突しあうという話をしましたが、今回はこの価値観の違いからくる衝突がどのように生まれるのか、そして人の生き方を左右する「コア・ビリーフ」についてご紹介していきたいと思います。

 

 1、コア・ビリーフとは?

 「コア・ビリーフ」は直訳すると「核となる信念(Core belief)」とされ、一般的には「価値観・信念・思い込み・信条」という言葉で理解されています。(一瞬「ビリーブの間違いじゃ無い?」と思ったのは内緒です)

 

コア・ビリーフは「こうあるべきだ」「こうあらねばならない」など、自分の思考や行動を決めつけている考え方で、人々はそれぞれの観点から見るコア・ビリーフによって物事を判断します。

 

例えば、数日前にプロ野球中日ドラゴンズの応援歌の歌詞に「お前」という文言があるため使用を自粛するというニュースが流れ、インターネットを中心に物議を醸しました。

news.yahoo.co.jp

この問題は「選手に対してお前と呼ぶべきではない。お前と呼ぶのは失礼だ」という考えが時代の流れにより強くなり、監督の意向もあって球団から応援団への自粛要請に繋がった事に端を発しています。

 

一方で「応援歌だから失礼に当たらない。自粛するべきではない」という反対の意見も数多く見られます。

 

この応援歌の歌詞の問題には正解はありません。ただ球団としてはよりリスクの少ない選択をした。というのが本音でしょう。ただそのリスク回避の姿勢が今回の炎上状態を生んでしまった事もまた事実です。

 

このように応援歌に「お前」という歌詞がついていること自体は誰から見ても同じですが、それを「良いものだ」と捉えるか「悪いものだ」と捉えるかは個人によって違ってきます。

 

この捉え方の違いこそ、それぞれが持っている「コア・ビリーフ」です

 

 

 

2、コア・ビリーフの分類

 

コア・ビリーフについては学術的な記述があまり見当たらないものの、非常に興味のある分野なので今後分析を深めていきたいと思います。

 

 

そんな中で類似の心理状況でコア・ビリーフの分類に応用できるデータが無いものかと探し出し、分類してみました。

 

1、道徳ビリーフ:道徳や正義は守るべき

2、利他ビリーフ:相手を最優先にすべき(自分を低く評価すべき)

3、自尊ビリーフ:自分を大切にすべき

4、執着ビリーフ:自分の考えを貫くべき

5、自律ビリーフ:努力すべき・我慢すべき

6、役割ビリーフ:性別・年代等にあった言動をすべき

 

おおよそこの6分類に分けられると思います。

このいずれか分類の中でそれぞれが育ってきた環境での「〜べき」があり、それが叶わない状況になると怒りとなって表に現れてくるのです。

 

自分の持っている「〜べき」がどれだけあるかは人によって様々ですが「まぁ許せる」から「絶対許せない」まで、様々な「〜べき」があると思います。

 

「絶対許せない」の状況になると大きなトラブルに発展しやすいため、自分のコア・ビリーフがどこにあるのかを把握しておく必要があります。

 

変えたいと思っている性格があるのであれば、自分の思考を認知することから始まります。まずは「自分の〜すべき」が何なのかをいくつか書き出してみてください。

 

次回は自分の「コア・ビリーフ」 に気づくために必要な概念「認知心理学」についてご紹介したいと思います。

 

それではまた!

 

 

 

<今日の名言>

 

悩み事は次の三段階の解決策によって克服することだ。

1.まず最悪の事態を考えてみる。

2.どうしても避けられないとわかったら、あっさり覚悟を決める。

3.次いで、気を落ち着けて、事態の改善に取りかかる。

 

*1

「価値観」形成のプロセス

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

前回は「性格は変えられるのか」というお題で記事を書きました。

releasejapan.hatenablog.jp

 

前回は価値観の定義を「自分の意思決定における判断基準」 としましたが、今回は「価値観を変えられるのか?」というお話をしていきたいと思います。

 

 

1、価値観とは何か??

価値観とは文字通り「自分は何に価値を置くか」を判断する基準です。

好ましいと思う物や言動、嫌悪する物や言動は何なのかを自分の中で決定していきます。

 

例えば、サイクリングが好きであれば自転車選びや自転車を漕いでいる時間に最上の価値を感じますが、運動嫌いの人からすれば全く価値のある行為ではありません。

 

また、酒やタバコに価値を置くひとにとってはこれらを摂取する行為は価値のあるものですが、健康志向の人からすれば全く価値のある行為ではありません。

 

このように物や行為の価値は変わらないにも関わらず、人によって感じ方が違うのはそれぞれに違う価値観を持っているからです。

 

価値観の形成においては環境要因がほとんどを占めるといわれています。性格の場合は遺伝子要因が半分、環境要因が半分とご紹介しましたので、価値観の方が環境に左右されやすい事がわかります。

 

「意思決定の判断基準」と書きましたが、例えば日本でありがちな「対立する=悪い」という価値観は教育によって植えつけられてきた価値観で、欧米であれば個々人の意見が対立することは当然で、それを解決するために「議論」という手法をとります。

 

日本人は議論が苦手といわれますが、これは議論に発展する前段階の意見の対立をそもそも嫌うという価値観によって形成されてきました。

今後、多様化する社会にあっては意見の違う人とも議論していかなければならない機会は増えていくと思いますので、時代の流れとともに「日本人=議論は苦手」というイメージも払拭されていくかもしれません。

 

このように価値観も時代の流れや所属する社会・コミュニティによって大きく左右されます。次はその形成プロセスをご紹介していきます。

 

 

2、価値観の形成プロセス

 

価値観の形成には所属する社会・コミュニティの影響が大きく作用しますが、基本的には繰り返しの認識によって深められていきます。

 

例えば、30年前の教育現場(スポーツの現場)では「部活中に水を飲むなんて根性が無い証拠だ」という論理がまかり通っていました。

 

これは、スポーツの勝敗には技術力だけでなく精神力(根性)も重要で、精神(根性)を鍛えるには我慢する力が必要だと考えられていたからです。

 

この価値観からいえば脱水症状を起こすのは根性が足らないからであり、精神的に未熟者だと考えられていました。

 

このような指導を小学校から高校を卒業するまでの12年間受け続けた人の価値観はどうなるでしょうか。「成長の為には苦労が必要で、練習の最中に水を飲むなんてけしからん」という考え方となります。

 

これが本人でとどまれば良いのですが、価値観はコミュニティを介して次の世代に繋がっていきます。先輩が後輩に水を飲まないようにするのは、自分たちがそうされてきたからであり、「自分たちがやられてきた=良い事だ」と信じているからです。

 

近年はスポーツ科学が発達したおかげで「科学的根拠のない根性論=ナンセンス」という価値観が一定の評価をされるようになった為にこのような振る舞いは減ってきましたが、これも社会の流れによって価値観が変化する一例です。

 

3、価値観の連鎖

このように価値観は時代の流れによって変化していきますが、古い価値観を持った世代が大勢を占めているとその価値観が連鎖していきます。

 

特に職場のような閉鎖的な環境では、仕事の進め方や指導方法などは上司や先輩の影響を受けて色濃く受け継がれていきます。これが「企業文化」です。

 

転職をすると企業文化の違いに驚かされますが、閉鎖的な環境であればあるほど価値観は連鎖しやすいため、多様な価値観を認める必要があるのであれば、様々なバックボーンを持つ人材を取り込んでいく必要が出てきます。

 

社会全体で考えれば、多様であるほど持続可能性が高まる(持続するためのアイデアが集まりやすい)ので、多様性を重視していく方が好ましいと考えていますが、一方で人種などに由来する価値観があるのも事実です。

 

人種差別などに代表される様々な差別は、価値観の相違が引き起こした最も悲しむべき事態です。

 

これからの時代は価値観の相違から人と人が傷つけ合うような状況が少しでも減っていけば良いと思っていますし、次回は人と人が傷つけ合う要因である「コア・ビリーフ」についてご紹介していきたいと思います。

 

それでは今日はこのあたりで。

またお会いしましょう。

 

 

<今日の名言>

失敗とは、より賢く再挑戦するためのよい機会である。

まじめな失敗は、なんら恥ではない。

失敗を恐れる心の中にこそ、恥辱は住む。

 *1

 

 

 

 

*1:ヘンリー・フォード 世界で初めて自動車の大量生産を実現した実業家

性格は変えられるのか?

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

今日は性格についてのお話です。

 

まず、性格についてお話する為には「性格」と「価値観」の違いをご紹介しておかなければなりません。まずは性格と価値観についてご紹介していきましょう。

 

1、性格と価値観の違い

性格とは「物事について考えたり、感じたり行動する時に現れる一定の特徴」とされています。甘えん坊や怒りん坊、人見知りなど、その人の行動の根源となるもので、生涯にわたって変わることはないと言われています。

 

性格には遺伝による影響と環境による影響があるとされており、性格の約半分が遺伝により決まるとされています。同様に、残りの半分は環境的な要因だとされています。

 

性格はおおよそ3歳頃に形成され、そのまま生涯にわたり変化することはないといわれています。

 

一方、「価値観」というのは「自分の意思決定における判断基準」とされ、何か行動を起こす際にどのように考えるのかという指標となります。

 

性格と価値観には相関性も見られますが、基本的には別物の概念と理解すると良いでしょう。

 

 

2、性格の種類

 

性格は「類型論」という概念で様々な心理学の権威がパターン化を行なっています。

例えば、カール・ユングという心理学の大家は性格を

・外向(積極的・環境に左右されやすい)

・内向(消極的・環境に左右されにくい)

という2つの心の方向性に

・思考(論理性で判断する)

・感情(好き嫌いで判断する)

・直感(ひらめきを信じる)

・感覚(見たままを信じる)

という4つの心の機能を組み合わせた8つの性格に分類しました。

 

また、別の著名な心理学者のエーリッヒ・フロムは5つのタイプに性格を分類しています。

・受容的(人からの助けを望むタイプ)
・搾取的(自分の興味から人と繋がる)
・貯蔵的(物質的な豊かさが第一と感じる)
・市場的(経済的な利益から人と繋がる)
・生産的(愛と精神的な豊かさが第一と感じる)

 

このように性格は分類され、多くの人が「自分はどこに当てはまるか」を分類します。

ネットでも検索すれば自分の性格を分類してくれるような様々なテストに出会うことができます。

 

そんな性格ですが、「性格を変えられるのか」という点には興味のある方もいると思います。

 

性格は変えられるのか?それを調べてみたいと思います。

 

 

3、性格は変えられるのか?

様々な学説がありますが、性格は変えられると考えています。

性格というのは習慣の積み重ねですから、自分の性格をどのようにしていきたいかを設計し、その性格になるように思考や行動を変えていけば性格は変化していきます。

 

しかし、当然ながら性格を変えるには時間がかかります。

また、自分の現在の性格がどのような性格かを正しく認識し、その上でどのような性格になっていきたいたいのかという設計が必要です。

自己認識と将来へのイメージ。この2点があれば性格は変えることが可能です。

もし、自分の性格を変えていきたいと強く感じているのであれば、是非とも自分の性格を変えていくことに挑戦して欲しいと思います。

私も、前向きに挑戦する方々を応援していきたいと思います。

 

それでは、今日はこのあたりで。

またお会いしましょう。

 

 

ハラスメントの生まれる構造

こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

昨日のブログではハラスメントが56種類あるという事をご紹介しました。

参考:人生で初めて「これってハラスメント?」と思ったら〜ハラスメント56種類まとめ(2019年版)後編〜 - Release 〜不安やイライラから人々のココロを解放する〜

releasejapan.hatenablog.jp

 

ハラスメントが発生するのは加害側の「これくらい大丈夫だろう」と被害側の「こんな事をするなんて…」という認識の違いがベースになります。

 

そんな中で共通するのは「その現象をどのように認識するか」という事です。

 

 

例)エアコンハラスメント(エアハラ)の場合

「28度という室温をどう認識し、どう考えるか」という点がハラスメントに繋がるか否かの大きな要因となります。

ここは暑がりの人と寒がりの人で大きな差が出てきます。

 

暑がりの人からすれば28度は暑すぎると感じるでしょうし、寒がりの人からすれば少し肌寒いと感じるでしょう。

 

気温という事実は誰から見ても変わりませんが、それをどう感じるにはかなりの個体差があるという事です。

 

<事実>28度   

暑がりの人:「暑い」 

寒がりの人:「寒い」

 

そして「暑い」「寒い」と感じた時にどのように行動するかがハラスメントとなるか否かの分かれ道となるのです。

 

ハラスメントというのは人と人の間で発生する問題です。

これが自分の部屋であれば自分の好きな室温に設定しても誰も文句は言いません。自分のプライベート空間だからです。

 

しかし、これは一歩外に出てしまうと通用しません。

例えばオフィスなどで「暑いから室温を下げよう」と勝手に室温を下げると、それを「ハラスメントだ」と感じる人が出てくるかもしれません。

 

<事実>室温を1度下げる

暑がりの人:満足

寒がりの人:不満

 

<事実2>室温を1度上げる

暑がりの人:不満

寒がりの人:満足

 

どちらも自分は満足できますが反対の立場の人は不満を抱きます。

あくまでハラスメントは「被害者側がどう考えるか」がベースになりますので、声を上げられない被害者がいるかもしれません。それが積み重なってハラスメント相談窓口等への相談に繋がるというケースはよく考えられるパターンです。

 

特に多様な人材が集まったり大人数が一つのフロアに集まるような企業であればこのリスクは高まります。

 

きちんと周囲の同意を得てから室温をコントロールする方が安全でしょうし、お互いが譲歩することも重要です。

 

何より、コミュニケーションをしっかり取ることでハラスメントと認識されてしまうリスクを回避することが重要です。「たかが室温」と思わずに、しっかりと問題点と向き合いましょう。

 

エアコンの室温であれば少し我慢すれば良い。と感じる方もいるかもしれませんが、自分の信念に関わるような重要な問題に関するハラスメントとどう向き合うべきか。これは次のブログでご紹介したいと思います。

 

それでは今日はこの辺りで。

それではまたお会いしましょう!

 

<今日の名言>

普通と言われる人生を送る人間なんて、一人としていやしない。

いたらお目にかかりたいものだ。

*1

 

人生で初めて「これってハラスメント?」と思ったら〜ハラスメント56種類まとめ(2019年版)後編〜

こんにちは。こんにちは。よしひろ(@dandoreator) です。

 

ここのところ、ひたすらハラスメントについて考えています。

前編で三大ハラスメントについてご紹介しましたので、今回は様々なハラスメントについてご紹介していきたいと思います。

 

参考:人生で初めて「これってハラスメント?」と思ったら〜ハラスメントの種類まとめ(2019年版)前編〜

releasejapan.hatenablog.jp

 

これだけハラスメントに対する考え方が多様化しているのかと、記事を書きながら改めて実感しています。

 

ハラスメントを無くすためには一人一人の当事者意識と周囲への思いやりが大切です。

この一覧を通して、皆さんもぜひハラスメントについて考えるきっかけにしてみてください。 

 

 

 

2019年版・ハラスメント一覧

 

前編で述べた通り、三大ハラスメント(パワハラ・セクハラ・マタハラ)は社会の中でも大きな問題なっていますが、それ以外にも様々なハラスメントが存在しています。

 

価値観が多様化している昨今、様々な感受性を持った方々が増えているのでハラスメントの種類も年々増えています。

多様性のある社会を創っていく為にはこの多様化する価値観に私たちも対応していかなければなりません。

 

2019年6月現在でハラスメントとされている事例をご紹介していきますので、ご自身がハラスメントを受けているかもしれない・自身がハラスメントをしているかもしれない。という方は参考にしてみてください。

 

 

■職場や社会人生活で発生するハラスメント■

1、パワーハラスメントパワハラ

前編でご紹介した通り、職務上の優位性を利用したハラスメントです。

 

2、新型パワーハラスメント(新パワハラ

過剰な頑張りを禁止し、部下のやる気と成長意欲を削ぐハラスメントです。

成長意欲の高い部下に対して「頑張りすぎるな」「無理するな」と本人の意向を無視した働き方をさせる行為を指し、部下に精神的苦痛を与える行為です。

 

3、マタニティーハラスメント(マタハラ)

前編でご紹介した通り、妊娠・出産を理由としたハラスメントです。

 

4、パタニティーハラスメント(パタハラ)

男性の育児休暇取得に対するハラスメントです。

男性の育休取得に対して配置転換や転勤などの報復措置をとったり、不当な扱いをする言動を指し、精神的に損害を与えるハラスメントです。

 

5、スメルハラスメント(スメハラ)

匂いにより周囲を不快にさせることです。

体臭や口臭、タバコの臭いといった明らかな悪臭から柔軟剤や香水まで、本人の好悪を問わず強い匂いによって周囲を不快にさせる状況を指しています。

 

6、アルコールハラスメント(アルハラ

お酒を飲む事を強要することです。

飲み会や会食の席において、相手が嫌がるにも関わらずアルコールを勧めたり、無理やり一気飲みさせたりすることを指します。精神的にも肉体的にも大きな負担となるハラスメントです。

 

7、カスタマーハラスメント(カスハラ)

顧客や消費者が販売者に理不尽な要求をすることです。

無理な値引きや店員への土下座強要など、顧客としての立場を利用して無理やり要求を通そうとすることを指します。

 

8、時短ハラスメント(ジタハラ

仕事量を減らさずに、業務時間を減らすハラスメントです。

働き方改革により業務量はそのままで業務時間だけを短縮させる行為です。隠れ残業や時間外労働に繋がったり、「仕事が遅い奴だ」と不当な評価に繋がるなど精神的・肉体的な苦痛を与えるハラスメントです。 

 

9、ケアハラスメント(ケアハラスメント)

介護を理由とした制度取得を理由に嫌がらせをする事です。

介護ハラスメントとも言われ、介護に関する制度を取得する人に対して配置転換や減給、降格などの不利益を与えたり、精神的・肉体的な嫌がらせを行う事を指します。

 

10、シルバーハラスメント(シルハラ)

高齢者に対するハラスメントです。

動作の遅さや不正確さを揶揄したり、必要な介護や食事の提供、医療行為等を行わない等の嫌がらせを行うことを指します。

 

11、ソーシャルハラスメント(ソーハラ)

SNSで相手の行動を監視したり、「いいね!」等の反応を要求するハラスメントです。

上司などが部下や後輩の投稿に対して逐一反応したり、上司の投稿に対して部下が「いいね!」やコメント等を行うように求めるハラスメントです。

 

12、エアコンハラスメント(エアハラ)

オフィスの室温を過剰に下げたり上げたりするハラスメントです。

一般的にエアーハラスメントと呼ばれ、夏場などにエアコンの設定温度を過剰に下げたり、寒がる人がいる中で送風量を多くするなど肉体的・精神的に苦痛を与える行為を指します。

 

13、スイーツハラスメント

無理矢理にスイーツを食べさせるハラスメントです。

ダイエットや食事制限等でスイーツを我慢しているにも関わらず差し入れ等と称してスイーツを無理矢理食べさせる行為を指し、精神的苦痛を与えます。

 

14、菓子ハラスメント

帰省や旅行に行った際に土産の菓子を買ってくる事を強要するハラスメントです。

上司や同僚から帰省や旅行などで遠隔地に行った際に土産を買ってくる事を強制したり、特定の人にだけお菓子を配らない行為を指します。

  

15、エイジハラスメント(エイハラ)

年齢を理由に相手を貶めた言動を行うハラスメントです。

主に年長者に対して行われ「いい歳して…」と年齢を理由に相手を蔑む行為を指します。明確な法律違反となりますが、求人等に対して「○○歳まで」と制限をかけることも該当します。 

 

16、テクノロジーハラスメント(テクハラ)

コンピュータやスマートフォン等の先端技術を使いこなせない人へのハラスメントです。

業務上で使用する様々な端末やソフトウエアを使いこなせない人に対して「こんな事も知らないの?」と迫ったり、使用法を教えているときにも専門用語を多用するなど、精神的苦痛を与える行為を指します。

 

17、スモークハラスメント(スモハラ)

喫煙者が非喫煙者に行うハラスメントです。

強制的に受動喫煙をしなければならない状況に追い込まれたり、臭いによって不快な思いをさせられるといった直接的なものから、喫煙者だけ休憩時間が不当に長い状況によって受ける苦痛を指しています。

 

18、リストラハラスメント(リスハラ)

リストラ対象者に対して行うハラスメントです。

いわゆる「追い出し部屋」に異動させ、単純作業を与えて精神的、肉体的な苦痛を与える行為や「辞めた方が会社の為になる」などと本人に精神的苦痛を与える行為を指します。

 

19、カラオケハラスメント(カラハラ)

カラオケを無理矢理歌わせるハラスメントです。

歌が苦手な人に歌を強要したり、嫌がる相手に無理矢理デュエットをさせたりするハラスメントで精神的苦痛を与える行為を指します。

 

19、エアーハラスメント(エアハラ)

会話の空気を壊すハラスメントです。

会議などで決まった方針を覆したり、仲間内での共通認識を壊したりする発言を行う事を指します。協調性を無視するため、職場等では実務に支障が出る場合があります。

※エアーハラスメントはエアコンハラスメントを指す場合があります。

 

20、ランチハラスメント(ランハラ)

昼休みの行動を強要するハラスメントです。

昼休みの行動は本来は各自の自由ですが、相手の意思に関わらず「ランチに行こう」と誘い、本来は一人で昼食を食べたい相手型に精神的・経済的な苦痛を与える行為です。 

 

 

■学校や学生生活において発生するハラスメント■

21、キャンパスハラスメント(キャンハラ)

大学内で発生するハラスメント全般を指します。

学生同士によるパワハラやセクハラ、後述のアカハラも含めた学生生活全般の人間関係におけるハラスメントを指しています。

 

22、アカデミックハラスメントアカハラ

教授や講師、職員が学生に対して行うハラスメントです。

指導的立場にあるという権威を利用して成績を不当に低くする、単位を与えない・合格を出さない、研究室や設備を使わせない等の学業に影響する嫌がらせを指します。

 

23、終活ハラスメント (オワハラ)

内定した学生に対する企業のハラスメントです。

就活終われハラスメントとも言われ、内定を出した学生に対して、企業の人事や社員が就職活動を終了して必ず自社に入社するように強要するハラスメントです。

 

24、スクールセクシャルハラスメント(スクハラ)

学校において教師が生徒に対して行う性的なハラスメントです。

学校ハラスメントとも言われ、キャンハラと似ていますがスクハラは小学校から高校を種対象としており、その中でも特に生徒に対するセクハラを指しています。

 

25、コミュニケーションハラスメント(コミュハラ)

人前で話をする事が苦手な人に対するハラスメントです。

人前で発表するのが苦手な人に大人数の前で発表させたり、無理に話題を振って話をさせようとするなど、相手方に精神的な苦痛を与えます。

 

26、テクスチュアルハラスメント(テクハラ)

筆跡や文章の表記に対する性的なハラスメントです。

「この字は男(女)らしくない」と、筆跡を性別と結びつけるような言動や「この文章は男性的(女性的)だ」と文章構成に対しても性別と結びつけるような行為を指します。

 

 

■友人関係や社会生活において発生するハラスメント■

27、プレゼントハラスメント(プレハラ)

相手が望まないプレゼントを押し付けるハラスメントです。

行為を持っている相手に対して、相手の意向を無視してプレゼントを贈る行為を指します。主に精神的な苦痛を与えます。

 

 

28、パーソナルハラスメント(パーハラ)

容姿や性格、趣味などを貶めるハラスメントです。

その人自身の容姿や性格、癖や行動、趣味を貶める言動を行うことで、その人の人間性の否定につながるハラスメントです。この状態が恒常化しているのがイジメです。

 

29、エンジョイハラスメント(エンハラ)

仕事を楽しいものだと無理やり相手に押し付けるハラスメントです。

仕事に対する考え方は多様ですが、その中で「仕事は楽しいものだ」「楽しんで働け」と無理やり相手に押し付け、精神的苦痛を与える行為を指します。

 

30、グルメハラスメント(グルハラ)

食に関するハラスメントです。

「目玉焼きに醤油はけしからん」など、他人の食の志向を非難し、自分の志向にあった食生活を強要することや、食に関する蘊蓄を延々語るなど、精神的な苦痛を与える行為です。

 

31、ヌードルハラスメント(ヌーハラ

ラーメンや汁物、飲み物をすするハラスメントです。

食事中に「麺類・汁物をすする」という行為によるハラスメントです。訪日外国人が増えたことや、麺類をすすらない食べ方が普及したことでハラスメントと感じられるようになってきています。

 

32、クチャラーハラスメント (クチャハラ)

食べ物を食べる際に咀嚼音を立てるハラスメントです。

食事の際に口を開けて咀嚼する習慣のある人が行います。その音によって周囲の人を不快にするハラスメントを指します。

 

33、フォトハラスメント(フォトハラ)

写真に関連したハラスメントです。

無許可で相手が映っている写真をSNS等に投稿したり、勝手に相手の顔を加工して掲載する、映りの良くない写真を勝手に掲載するなど、相手が不利益と感じる行為を指します。

 

34、ペットハラスメント

適正なペットの飼育を行わず、周囲に損害を与えるハラスメントです。

動物アレルギーの人に配慮しない。散歩中や飼育場所で排泄物を処理しないといった飼い主から周辺の人々へのハラスメントだけでなく、飼い主からペットへの過剰な躾や餌を与えないといった動物虐待に近い行為までを指す場合があります。

 

35、エレクトリックハラスメント(エレハラ)

電波や超音波、レーザーなどを相手に照射するハラスメントです。

超音波やマイクロ波などを相手に与え続け、音声や映像情報を嫌がる相手の脳裏に直接伝達する行為を指します。広義にはレーザーポインターを相手の目に向けて視界を奪う行為も含まれます。

 

36、ドクターハラスメントドクハラ

医者が患者に対して行うハラスメントです。

医者という立場を濫用した行為で、病気や怪我など身体的な問題を抱える患者に対して精神的に圧力をかける行為を指します。肉体的に弱っている分だけ精神的にダメージを受けやすく、精神疾患に発展する場合もあります。 

 

37、ペイシェントハラスメント(ペイハラ)

患者が医療関係者に行うハラスメントです。

暴言や暴行により医療行為を妨害したり、「不要な治療をされた」「ヤブ医者だ」と吹聴するなど医療従事者に精神的・肉体的な苦痛を与える事を指します。近年増加傾向で、こういった行為をする人はモンスターペイシェントも呼ばれます。

 

 

■家族関係や恋愛・結婚・出産・育児等に関するハラスメント■

38、モラルハラスメントモラハラ

「道徳や倫理に反した嫌がらせ」を指します。

暴言を吐く、無視する、言論で追い詰める、性格や人間性を否定する等が挙げられます。パワハラと似ていますが、主に家族・恋人・友人など私的な人間関係において行われるハラスメントです。

 

39、シングルハラスメント(シンハラ)

独身者に対するハラスメントです。

独身を選択している人に対して「早く結婚しろ」「結婚して一人前だ」などと言ったり昇進等において不当な扱いをする行為を指します。

 

40、ラブハラスメントラブハラ

恋愛することを強制するハラスメントです。

「恋人は作らないの?」と「クリスマスまでに恋人を作りなさいよ」といった恋愛することを押し付けるハラスメントで、そのような考えを持たない人に強制することを指します。

 

41、告白ハラスメント(コクハラ)

無理やり相手に告白するハラスメントです。

出会ったばかりの状況や、相手が自分に対して全く興味を持っていない状況で無理やりに告白する行為を指します。学校・職場環境が悪化するなど相手にとって精神的苦痛を与える行為です。

 

42、マリッジハラスメント(マリハラ)

結婚することを強制するハラスメントです。

パートナーがいても結婚する気がない人に対して「適齢期なんだし」「早く結婚しなさいよ」と、相手に対して迫る行為を指します。

 

43、ゼクシャルハラスメント(ゼクハラ)

主に女性が男性に結婚を迫るハラスメントです。

就職情報誌のゼクシイが由来。結婚する気がないパートナーに対して結婚を求める言動を行い、主に精神的苦痛を与えるハラスメントを指します。

 

44、家事ハラスメント(カジハラ)

家事を行う相手に対してのハラスメントです。

パートナーや家族の行う家事を「ちゃんとやっていない」と過小評価したり、「洗濯物の畳み方が悪い」「掃除が雑だ」などの因縁をつけるハラスメントを指します。

 

45、子なしハラスメント(コナハラ)

子供を持たない事に対するハラスメントです。

当事者の意識によって子供を産まないと選択しているにも関わらず「早く子を産め」「子供を産んで当然」など、子供を産む事を強要し、精神的苦痛を与える言動を指します。

 

46、プレ・マタニティーハラスメント(プレ・マタハラ)

妊活中の人に対するハラスメントです。

妊活ハラスメントとも呼ばれ、子供を産む事を望み、妊活を行なっているにも関わらず「まだできないの?」と揶揄したり、逆に「早く諦めろ」と揶揄したりする行為を指します。また、妊活による休暇等の制度を利用した人に対する仕事上のハラスメントも含まれます。

 

47、2人目ハラスメント(フタハラ)

2人目の子供を産むように強要するハラスメントです。

様々な理由で2人目の子供を産まない親に対して「早く2人目を産め」と強要する行為で、精神的な苦痛を与えます。

 

48、育児ハラスメント(イクハラ)

育児を理由としたハラスメントです。

育児を理由とした制度利用に関する会社や職場関係者からのハラスメントだけでなく、日常生活においても育児に対して快く思わない人から与えられるハラスメントも指します。

 

49、ベイビーハラスメント(ベビハラ)

泣いている赤ちゃんを放置するハラスメントです。

赤ちゃんの鳴き声は人間が本能的に不快を持つように作られています。公共空間などで泣いている赤ちゃんを泣き止ませそうとせず、周囲の人々に精神的に苦痛を与える行為を指します。

 

■人種や性別、志向を理由としたハラスメント■

50、セクシャルハラスメント(セクハラ)

前編でご紹介した通り、性的な尊厳を傷つける言動によって行うハラスメントです。

 

51、ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)

性別を理由にしたハラスメントです。

「力仕事は男の仕事」「女だからお茶出しを」など、性別によって役割や志向を強制する行為を指します。「○(男・女)らしくない」「男なら泣くな」「レディーファースト」といった言動や考え方もこれに該当します。

 

52、レイシャルハラスメント(レイハラ)

人種や国籍を理由にして行うハラスメントです。

人種や国籍が違うことを理由に嫌がらせを行うことを指します。一般的には差別と言われますが、レイハラは差別を理由とした精神的・肉体的な嫌がらせを指しています。

 

53、ソジハラスメント(ソジハラ)

 性的マイノリティに対するハラスメントです。

「同性愛者は気持ち悪い」「普通ではない」など性的マイノリティに対して偏見を持ったり、更衣室やトイレ等の配慮を行わなず精神的・肉体的な苦痛を与える行為を指します。

 

54、ブラッドタイプハラスメント (ブラハラ)

血液型を理由に行うハラスメントです。

科学的根拠がない血液型による性格偏差があると考えている人の行うハラスメントです。「○型だから駄目なんだ」「やっぱり○型は」と、相手の行動を血液型と結びつけたり、貶める言動を指します。

 

55、レリジャスハラスメント(レリハラ)

宗教に関連するハラスメントです。

特定の宗教を信仰している人に対して不当な扱いをしたり、執拗な加入を行う事を指します。また、宗教関係者が信者に対して精神的・肉体的な嫌がらせだけでなく経済的にも不利益を与えるハラスメントを指します。

 

 

そして、最後にご紹介したい2点がハラスメントハラスメント(ハラハラ)とセカンドハラスメント(セカハラ) です。

 

 

56、ハラスメントハラスメント(ハラハラ)

他人の言動を無理矢理ハラスメントと結びつけるハラスメントです。

相手の言動に対して「それはハラスメントです」「訴えます」と過剰に反応し、相手に不利益を与える行為を指します。

 

 

57、セカンドハラスメント(セカハラ)

ハラスメントを受けた人に対するハラスメントです。

ハラスメント被害者に対して加害者が報復行為を行い不利益を与えたり、周囲の人間が「あなたにも非があるのでは?」と精神的苦痛を与える行為です。特に精神的に疲労している分だけ苦痛が大きく、PTSD心的外傷後ストレス障害)などに繋がったりうつ病などの精神疾患を発症する原因ともなります。

 

 

 

 

 これだけ多くのハラスメントが存在している以上、私たちの生活もハラスメントとは無縁ではいられません。

前編にも書きましたがハラスメントは「自分がどう思うかではなく、相手がどう思うか」が最も重要な要素となります。

 

ハラスメントを指摘され「そんなつもりじゃなかった」と思う前に、今一度自分の言動を見直してみても良いかもしれません。

 

ハラスメントは年々増えている社会問題の一つなので、これからも定期的にこの表を更新していきたいと思います。

 

それではまた!